「くすのきの木陰から」(第7号)ワイン(院内報。隔月発行)

 

 ワインは体に良い? お酒のお話し

 

緊急事態宣言も解除になり、年の瀬も間近。第6波も懸念される中、忘年会は自粛される傾向だと思われますが、やはりお酒を飲む機会が増えるのがこの季節です。

そこで今回は健康的なお酒の飲み方について考えてみたいと思います。

 

「ワインは健康に良い」「心筋梗塞などの病気を予防する効果がある」という話が一時世間を賑わせました。これは、デンマークで行われた11年間にわたる研究によるもので、ワインを飲んでいる人の死亡率が、ビールやウイスキーを飲む人の死亡率より明らかに低いという結果でした。

この結果は世界中の人を驚かせました。原因として、赤ワインに含まれるポリフェノールの抗酸化作用が、動脈硬化を予防し、特に欧米で多い心筋梗塞を防いでいるのではないかと考えられ、ワインブームのきっかけになりました。

しかし、その後、この同じ研究グループが行った研究によりその原因が明らかになりました。この研究は、ビールやワインを好む人がどんな食品を摂取しているかについて、綿密に調べたものです。

その結果、ビール派のトップは予想通りソーセージ、次にマーガリンやバターを使った料理、豚肉と続きました。一方ワイン派で目立ったのは野菜と果物、そして植物油脂を使った料理でした。この結果はアメリカでの調査でも同様でした。

ビール派が好む食品には飽和脂肪酸を含むものが多く、これらは動脈硬化を促進します。

これらの結果から、お酒を飲むときに大切なことは、どのお酒が健康に良いのか、ではなく、どういう料理と一緒に頂くか、と考えることのようです。

 

また、少量のお酒が死亡率を下げるという結果もでています。

死亡率を上げない量は、ワインなら1日400mlまで、日本酒なら1合半まで、ビールなら500ml缶2本まで、とのことですが、御自身の健康状態によりますので一概には言えません。

食欲増進、ストレス解消に効果を発揮するという側面もあるお酒です。健康に留意して楽しみたいものです。

                                                                                                  院長 廣部 芳晴

 

<おしらせ>

*現在、インフルエンザワクチンが、コロナワクチンの製造ラインと重なってしまい入荷が遅れております。入荷量は一昨年と同様とのことですので不足することは無いと思われます。今季の流行予測は不明ですが、コロナ同様、手洗い・うがいの励行で予防し、他の人のいないところでは、マスクをはずしてしっかり歩きましょう!

 

*発熱のある方は、受診前に連絡をお願いします。

        045(833)5855  くすのきクリニック

 

   時間外・休診時の対応につきましては別紙をご覧ください。

 

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