「くすのきの木陰から」(第12号)

(院内報。 隔月発行。https://kusunoki1999.hatenablog.com/entry/ 

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                        コロナとインフルエンザ、しっかり予防しましょう!

 

   紅葉の美しい季節になりましたが、いよいよ寒い冬、コロナに加えインフルエンザにも気をつけなければならない季節を迎えます。

  「ウイルス干渉」と言って、一般的には、一つのウイルスが流行すると免疫力が上がって、他のウイルスに感染しにくくなると言われております。しかし、御存知の通り、我が国と季節が逆になる南半球のオーストラリアでは、今年5~6月、コロナ流行後初めてインフルエンザの流行があり、ピーク時には1日3万人の患者が報告されました。同時期に、コロナも1日2~6万人報告されており、まさに同時流行でした。オーストラリアの状況を見ると、この2年間インフルエンザが我が国で流行しなかったのは、「ウイルス干渉」によるものというより、マスクや手洗いの徹底、外出の制限、入国者の制限などが功を奏したものと思われます。

   様々な制限が緩和されてきた現在の状況では、流行は避けられないと考えた方が良いようです。同時感染した場合、重症化しやすいとの調査結果も出ております。

   感染症が起こるには次の三つの要素が必要と言われます。①「強い感染源があること」②「感染しやすい経路があること」③「宿主(人間)の抵抗力が弱いこと」の三つです。

    ①については、コロナ第7波の主役だったオミクロン株のBA5が徐々にBA2.75にとって替わろうとしておりますが、重症化しやすい方のための内服薬はほぼこれまでと同様の効果があると予測されております。コロナワクチンについては、御存知の通り当院では、長期的な安全性の点から、高齢の方や重症化しやすい御病気をお持ちの方以外にはお勧めしておりません。しかし、インフルエンザワクチンについては、その心配がないことから接種をお勧めしております。

   ②については、何と言っても、「手洗い」「うがい」「マスクの着用」「三密を避ける」ことに尽きます。但し、他の方のいないところではマスクを外し、脳や心臓に新鮮な酸素をしっかり送り込んでください。

   ③については、元気よく歩いて、しっかり食事を摂り、ぐっすり眠ることが何より大切です。また、御病気をお持ちの方は、忘れずに薬を飲むことも大事です。

  いたずらにウイルスを恐れることなくしっかり予防して、元気に暖かな春を迎えましょう!御心配な方は、何でも御相談ください。

 

                               院長 廣部 芳晴

<おしらせ>

        *発熱のある方は、受診前に連絡をお願いします。

        045(833)5855  くすのきクリニック

   時間外・休診時の対応につきましては別紙をご覧ください。