「くすのきの木陰から」(第4号) (院内報。隔月発行。https://kusunoki1999.hatenablog.com/entry/)

                                 

  筋力を維持し骨折を防ぎましょう!(サプリメントには御注意!)

 

転倒による骨折の原因として、骨粗鬆症と並んで忘れてならないのは「筋力の低下」です。骨を支える筋力が維持されていれば、少しくらいふらついても転倒に至らずにすみます。今回はこの筋力を維持・強化する方法についてお話しさせて頂きます。

 筋力を維持・強化する方法を一言で言えば、「筋肉のもとになる栄養素をしっかり摂ること」と、「筋肉に適度な刺激を与えること」になります。

まず、「筋肉の元になる栄養素」と言えば、「タンパク質」が頭に浮かぶことと思います。牛肉・豚肉・鶏肉・大豆製品などタンパク質を豊富に含むこれらの食品をしっかり摂ることは大切です。そして、これらと一緒に、ご飯やパン、イモ類などの炭水化物もしっかり摂りましょう。炭水化物を一緒に摂ることによってはじめてタンパク質は効率よく筋肉に取り込まれます。適度な脂肪分も必要です。というのは、炭水化物や脂肪などの、エネルギーになる栄養素が少ないと、筋肉は自分自身を分解してエネルギーを得ようとするため、結局筋肉はやせ細ってしまうからです。

よく、筋力をつけるために、炭水化物や脂肪の摂取を極力抑え、タンパク質を中心に摂っている方、中には肉に含まれる脂肪分を避けるため、大量のサプリメントプロテインサプリメント)を摂っている方がいますが、要注意です。効率よく筋力をつけるのを妨げるばかりでなく、タンパク質の摂りすぎは、腎臓や肝臓に負担をかけるからです。特に高齢者は腎臓の働きの低下している方が多いので、余計に注意が必要です。

 次に「筋肉への適度な刺激」と言えば「運動」です。全身の筋肉のうち7割が足の筋肉です。歩くことは一番効果的な筋肉への刺激になります。筋肉への刺激があって初めてタンパク質は効率的に筋肉に取り込まれます。歩くペースや時刻・時間はそれぞれの方が持っておられる御病気によって異なります。御自身に最もふさわしい歩き方で歩くことが大切ですので、御心配な方は御相談ください。

                             院長 廣部 芳晴

 

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<おしらせ>

 *当院では、今回の核酸(mRNA、DNA、ウイルスベクター)ワクチンについては、副反応が心配されることから接種は行いません。詳しくはパンフレットをご覧ください。

 

*「手洗い」、「うがい(+歯磨き)」、「マスク着用」の励行で、しっかり予防しましょう!

 

*「密閉」「密集」「密接」の3密を避けながら、できるだけ体を動かしましょう!

 

*発熱のある方は、受診前に連絡をお願いします。

        045(833)5855  くすのきクリニック

   時間外・休診時の対応につきましては別紙をご覧ください。